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東京高等裁判所 平成12年(行コ)129号 判決 2000年7月26日

主文

控訴人A以外の控訴人らの控訴を棄却する。

控訴費用は控訴人A以外の控訴人らの負担とする。

本件訴訟のうち控訴人Aの請求に関する部分は、平成一二年六月一日同控訴人の死亡により終了した。

事実及び理由

一  控訴の趣旨

1  原判決を取り消す。

2  被控訴人は、東村山市に対し、金一九八五万四二〇八円及びこれに対する平成九年八月二五日から支払済みまで年五分の割合による金員を支払え。

二  事案の概要

事案の概要は、原判決「事案及び理由」欄中の「第二 事案の概要」に記載のとおりであるから、これを引用する。

三  当裁判所の判断

当裁判所も、本件監査請求が監査請求期間内にされた適法なものであり、被控訴人が東村山市から支給された議員歳費について不当利得返還債務を負うものではないと判断する。その理由は、原判決「事案及び理由」欄中の「第三 当裁判所の判断」に記載のとおりであるから、これを引用する。

四  結論

したがって、控訴人A以外の控訴人らの本件請求は、理由がないから棄却すべきである。

なお、本件記録によれば、控訴人Aは、本件訴訟が当審に係属した後の平成一二年六月一日死亡したことが明らかである。本件訴訟は、地方自治法第二四二条の二に規定する住民訴訟であるところ、住民訴訟を提起した者が死亡した場合においてはその訴訟を承継する余地がないから、本件訴訟のうち同控訴人の請求に関する部分は、その死亡により終了したものというべきである。

よって、原判決は相当であるから、控訴人A以外の控訴人らの控訴を棄却することとし、控訴費用の負担について行政事件訴訟法第七条、民事訴訟法第六七条第一項、第六一条、第六五条第一項を適用して、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 飯田敏彦 裁判官 小野田禮宏 裁判官 菅野博之)

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